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山根敏郎 フロント

山根敏郎 フロント

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1980年代中頃、限りなく広がり続ける東京湾の埋立地帯をモチーフに、現代社会の特異な風景を写し出す。葛西臨海公園(東京都江戸川区)で軟弱地盤における地盤沈下対策として発泡スチロールを大量に埋設し、その上にコンクリートと土を重ねて作られた地盤は、まさに「浮世」と呼ぶにふさわしい、不安定ながらも人工的な「地」を形成している。

本書は、こうした埋立地に建設された水族館や見本市会場(幕張メッセ)、超高層ビル(リバーシティ21)、そしてトンネルや橋建設に焦点を当てている。ガラスとコンクリートに囲まれた空間で、コンピュータ制御によって完璧に再現された人工の波が打ち寄せ、魚や植物は繁殖し、人々は潮干狩りやサーフィンを楽しむ――。この「完璧な海」の創造は、自然を征服し、模倣する人間の飽くなき欲望と、その行為が未来に与えるであろう不確かな影響を問いかける。山根は、人工と自然、現実と虚構が混在するこの特異な空間を通して、現代文明の光と影を鮮やかに提示する。

●1992年 日本写真協会新人賞 受賞作品


[タイトル] フロント FRONT
[出版元] 情報センター出版局
[出版年月日] 1991年9月(1刷)
[ページ数] 110頁
[大きさ] 約22.8×30.8×1.8cm / 0.97kg
[フォーマット] ハードカバー
[タイトルよみ] フロント
[著者・編者等] 山根敏郎/著、亀海昌次/装幀・構成
[ISBN] 4-7958-0563-6 C0070
[状態] 中古 経年並(カバー天少イタミ・少シミ、三方薄ヤケ・シミ、見返し少シミ)
[付属品] なし
[掲載本] 1991年 KUKAN11月号、アサヒカメラ11月号、日本カメラ11月号(桑原甲子雄/評)、SD12月号(飯沢耕太郎/評)
[関連展覧会]  1986年

「TOKYO SEA FRONT」新宿ニコンサロン(東京)、1989年

「TOKYO WATER FRONT」ギャラリーMIN(東京)

山根敏郎(やまね としお) 1953年-
福島県勿来市(現いわき市)生まれ。
1977年上智大学文学部ドイツ文学科卒業。朝日新聞社(出版局写真部、編集写真部)を経て、1988年末独立。
1985年から東京湾岸の埋立地を歩いて回り、その原風景をさ撮影している。
同時にカラープリント技術を独学。
1992年に日本写真協会新人賞(写真集『FRONT』にて)を受賞。

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